氷河期世代は、会社員としてはしごを外された世代です。もちろん立派に出世している方もいらっしゃいますが、企業に勤める多くの氷河期世代は、後輩たちが自分よりも出世し、役職が上に立たれてしまったという経験をしています。場合によっては、後輩が自分の直属の上司になってしまうこともあります。そして、こうした事態は、この先さらに加速します。
後輩に対して敬語を使って損はない
氷河期世代が今真っ先に実践することは、「後輩に対して敬語を使う」ということです。後輩だけでなく誰に対しても敬語を使うということは言わずもがなです。コミュニケーション能力は一切関係ありません。コミュニケーション能力がゼロであろうと、ただ単に敬語で話すことを実践するだけです。
「敬語だと距離感を感じる。ため口で距離感を縮めたい」という意見があると思います。しかし、立場が逆転した時のリスクを考えると、あまりお勧めできません。そもそも敬語と距離感に相関関係はなく、距離感の縮め方は言葉ではなく人間性の問題かなと思います。私見ですが、敬語で接してくれた方がとっつきやすいと感じます。
初心に戻るという意味も込めて、リクナビの敬語に関するページのリンクを貼っておきます。
https://job.rikunabi.com/contents/manners/1005/
「ため口」禁止!「君付け」禁止!「呼び捨て」禁止!
では、後輩への敬語使いで気を付けることですが、それは、たったの3つです。
- 後輩に対して「ため口」で話しているのならば、今すぐに「です」「ます」を付けて話すようする
→立場が逆転してから敬語を使うようになるのは、あまりにも心証が悪いです。 - 後輩に対して「君付け」で名前を呼んでいるのならば、今すぐに「さん付け」で呼ぶようにする
→立場が逆転してから「さん付け」で呼ぶのは人格が疑われます。 - 後輩に対して「呼び捨て」している場合も、今すぐに「さん付け」で呼ぶようにする
→立場が逆転し、後輩から自分が呼び捨てにされると辛いです。

「ちゃん付け」親友である後輩との関係に悩む
完全に余談ですが、私には社歴が3つ下の後輩がいます。彼とは親友関係であると思っています。何でも話し合えますし、毎年のように美味いものを食べに遠方まで出かける旅をするほどの仲です。その彼が、今年中に私よりも役職が上に行き、管理職になりそうなのです。これまでお互いを「ちゃん付け」で呼び合っていたのですが、彼が管理職になった暁には、どのように呼べばいいのか、どのように接したらいいのかに悩んでいます。管理職になり立派な肩書がついた途端、人間が変わってしまう人を沢山見てきました。彼は人間が変わってしまうタイプでないことは分かっていますが、本当に悩ましいのです。
プライベートでも敬語で接すれば親近感アップ
プライベートにおいても、相手方に対してその人がどれだけ年齢が離れていたとしても、敬語で接するに越したことはありません。
私は温泉巡りが趣味で、行く先々で同じ趣味の方と会話をするのですが、年齢関係なく敬語で接し合うことができれば、お互いに気遣いできることが分かりますし、自ずと親近感が湧きます。同じ趣味の仲間として関係性が深まり連絡先を交換し合うこともあります。
一方、年上年下関係なく、初っ端からため口の場合は、「これはあかん」ということで距離を取るようにしています。趣味を楽しむ邪魔になるだけだからです。

言葉遣いで品格を損なわない処世術を
敬語には尊敬語や謙譲語、丁寧語などがありますが、そうした国語の勉強を覚える必要はありません。使い方を間違っても構わないと思います。その心遣いが相手方に伝わればよいのです。
日ごろの言葉遣いで「です」「ます」を使う対象を少し広げるだけです。
出世ができない氷河期世代だからこそ、言葉遣いで品格を損なわない処世術くらいは身に付けたいものですし、自分自身にそう言い聞かせたいと思います。

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