人生「諦めが肝心」② ~転職への見極めどころ編~

仕事のモチベーション

継続は力なり。

この言葉は真理だと思います。

諦めが肝心。

この言葉も真理だと思います。

両者は相反する言葉です。

なのに両方とも真理。

このあたりが言葉の面白さであり難しさでもあるのですが、いずれにしても、今自分が置かれている環境や目の前の事象について、どちらの言葉が適切かということを正しく見極めることが人生において大切だと思います。

私は自分で我慢強い人間だと思っています。

仕事を始め、様々なことについて「継続は力なり」を実践してきたと自負しています。

一方で、初めての就職時、そして、初めての転職時では、「諦めが肝心」という言葉を拠り所とした意思決定をしてきました。

「これ以上継続したところで何も実ることはない」との考えが直感的に働いたからです。

真剣になって何かの継続を実践してきたからこそ、その継続はこれ以上意味をなさないと見極めることができたと思っています。

私は新卒入社予定だった会社を入社1カ月前に内定辞退しました。

転職の際は20年働いた会社を何の未練もなく退職しました。

その時のエピソードを2回に分けて記します。

1回目の記事です

今回は2回目です。

転職への見極めどころ編です。

就職して2年間は過酷な地獄状態

新卒時はすったもんだがありつつ何とか1年遅れで就職することができましたが、その就職した企業も結局20年働いて退職することになりました。

まあ、20年は結構長い方かもしれませんが。

過去に遡りますが、まず新卒入社して最初の2年間は、想像を絶するパワハラを受け、毎日辞表を持ち歩くほど追い詰められた日々を送っていました。

食事はのどを通らない。

歯磨きしたら歯ぐきから真っ赤な血が滴り落ちる。

便秘と下痢を繰り返す。

夜は眠れない。

もし、本当に辞表を提出したら、さらに酷いパワハラに遭うのではないか、という恐怖心に苛まれていました。

そして、そろそろ本当にメンタルがやばいなという時に、直属のパワハラ上司が異動となりました。

誰なのかは分からないのですが、私の悲惨な状況を見るに見かねて内部通報したという噂がありました。

入社2年が経過した時でした。

ギリギリで命拾いをしたのです。

就職して3年目から15年目は、しごかれつつも順調だった

一転、入社3年目から15年目までは、別の方からの激しいしごきがありつつも、過去2年間に比べたら何てこともなく、どちらかと言えば順調な会社員生活を送っていたように思います。

評価はそこそこ高かったようで、将来の管理職候補としてリストアップされていました。

この間は、その会社で定年まで勤め上げるだろうと思っていました。

ところが、入社16年目に入った時くらいから雲行きが怪しくなってきたのです。

そのきっかけは、担当役員の交代です。

代表取締役に嫌われたら終わりです

その当時、私は職種上、平社員ながらも担当役員とコミュニケーションを取ることが少なくありませんでした。

新たに就任した担当役員とコミュニケーションを取るにつれて、何か違和感を感じるようになってきました。

暖簾に腕押し感を強く感じるのです。

あっ!これは嫌われているなと直感で理解しました。

直属の上司からは毎年のように管理職への昇格に推薦していただいていましたが、毎回担当役員にはねられ続けました。

それでも、一生懸命仕事をしていれば、つまり「継続は力なり」を実践していれば、いつかは昇格させてもらえるのではないか、という淡い期待を持ちつつ仕事に精を出していたのですが、あきらめの境地に達した瞬間が訪れました。

担当役員が代表取締役になったのです。

完全なる権力者となり、その人の言動通りに会社が動く体制になってしまったのです。

入社20年目で転職を決意

担当役員が代表取締役となり、最初の昇格シーズンが訪れました。

私は例年通り、直属の上司からは昇格推薦を出していただきましたが、案の定、担当役員から跳ね返されました。

この時、私は入社20年目でした。

この時、自分の中で何かが切れました。

よし、転職しよう。

完全に吹っ切れました。

実は、この2・3年前から転職という言葉が脳裏を駆け巡っていました。

この会社でこのまま継続して働いたとしても、担当役員に嫌われているからという理由で昇格できないというのは、自分がみじめに思えてきたのです。

そのうえ、この会社は4・5年周期でリストラを行います。

私はすでにリストラ対象年齢となっています。

担当役員は代表取締役になっています。

その人の一声で私の首はあっさり吹き飛びます。

そのリスクがモロに現実味を帯びてきたのです。

20年間それなりに努力して勤めてきた会社でしたが、自分の考えは固まり、全く悔いることなく見切りをつけることができました。

今となっては、転職への見極めは、本来なら2・3年前に決断するのがベターだったと思いますが、結果的にはギリギリのタイミングで、何とか土俵際に残ったか残っていないかの瀬戸際での決断だったという感じがしています。

リストラに怯え出したら転職活動を

私は転職活動を6カ月間行いました。

その時の様子は過去に記事をアップしています。

転職活動で内定が出た時の総括記事

私はこれといった強みやスキルは持っていない、本当に平凡な氷河期世代のおじさんです。

転職理由もスキルアップや年収アップのようにカッコいいものではなく、ただ前職のリストラに怯えて逃げ出したというものです。

もちろん、転職先でリストラされない保証なんかどこにもありません。

前職でリストラされる恐れがあったのならば、転職先でもリストラされる可能性が高いとも言えます。

でも、前職での失敗を教訓にして転職先で立ち振る舞うことは可能です。

特に私と同じ氷河期世代は、年齢的にも会社のお荷物になりつつある方が山のようにいるはずです。

つまり、リストラに怯える毎日を送っている方が無数にいるはずです。

自分の置かれた立ち位置を客観的に見つめ直し、場合によっては人生の逃げ道を作ることも大切かと思います。

その逃げ道として、私は転職という道を選びました。

「逃げるは恥だが役に立つ」です。

継続することは大切です。

しかし、どこかのタイミングで、自分の努力と自らのポテンシャルと照らし合わせて、そのまま努力を継続すべきかどうかの人生の分岐点をしっかりと見極める必要があると思います。

プロ野球選手になりたいからと言って、毎日ひたすら練習を継続したとしても、ほとんどの人はプロ野球選手になれません。

諦め。

決してネガティブな意味だけではないと思います。

諦めとは、人生を上手く回すコツであると私は考えます。

コメント