新卒でiDeCoとつみたてNISAの威力を確認

資産運用(老後の備え)

公的年金を補完したり将来の資産形成をお手伝いしてくれる制度として、「確定拠出年金(iDeCo・企業型DC)」や「つみたてNISA」があります。それぞれの加入者数は年々増加しており、そのお得感が認知されつつあるようです。
2021年3月時点の加入者数ですが、個人型DC(iDeCo)は190万人、企業型DCは750万人、つみたてNISAは300万人となっています。
各制度の解説は厚労省や金融庁のHPに詳しく載っていますので、そちらをご覧ください。
確定拠出年金制度の概要(厚生労働省):https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsu/gaiyou.html
つみたてNISA(金融庁):https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/index.html

iDeCoの威力を新卒社員のケースでシミュレーション

22歳で大学を卒業し、新卒で企業に入社した方がiDeCo(あるいは企業型DC)でどれだけの資産を形成できるのかをシミュレーションしてみます。ちなみにiDeCo(あるいは企業型DC)は60歳で満期を迎えます。

条件にもよりますが、それぞれの掛け金の上限は下記のとおりです。

  • iDeCoで自営業の方:年間81万6千円(月6万8千円)
  • iDeCoで企業にお勤めの方(企業型DCや確定給付型年金を実施していない企業)や専業主婦の方:27万6千円(月2万3千円)
  • iDeCoで公務員:年間14万4千円(月1万2千円)
  • 企業型DC:年間66万円(月5万5千円)

ここでは、ひとまず会社員のiDeCo上限拠出額となる年間27万6千円(月2万3千円)でシミュレーションしてみます。22歳の新卒社員が60歳になるまでの38年間、毎年27万6千円(月2万3千円)を拠出したらどうなるかということです。なお、iDeCoではなく企業型DCだとしても、運用商品や期間、拠出金が同じなら、結果はほぼ同じになります。

拠出総額1040万円が、S&P500インデックスで4800万円に!

運用商品は、大人気のS&P500連動型のインデックスファンドで運用した場合と仮定します。利回りはどの期間を切り取るかで大きく変わってきますが、ここでは極端な数値で試算したくないので、少し控えめに、1973年から2018年までの平均利回り「7.1%」で算出します。

このケースで満期時にいくらになるかということですが、FPでも勉強した「資産運用の6つの係数」の中から「年金終価係数」を用います。
平均利回り7.1%で年間27万6千円(月2万3千円)を38年間積み立てた場合、満期時の金額は、
27万6千円×176.787(年金終価係数)=48,793,212円 となります。

資産運用の6つの係数の算出は、下記サイトを使用させていただきました。
keisan:https://keisan.casio.jp/exec/system/1428907097

長期積立は複利効果が強く表れます

つみたてNISAの800万円は1600万円に!その後、18年間複利を生かして5600万円に!!

つみたてNISAでもS&P500連動型インデックスファンドの利回りを活用するとして、掛け金上限の年間40万円を20年間積み立てた場合、満期時の金額は、
40万円×41.446(年金終価係数)=16,578,400円 となります。

この時点では、拠出期間38年であるiDeCoの満期まで残り18年ありますので、この金額をそのまま18年間運用したら、終価係数を掛けて、
16,578,400円×3.437(利回り7.1%、期間18年の終価係数)=56,979,960円 となります。

新卒社員はDCとつみたてNISAで1億円は可能

今回のシミュレーションでは、新卒時にiDeCoとつみたてNISAを始めると、60歳時点で資産が1億円に到達できる可能性があることが分かりました。
iDeCo満期時:4800万円+つみたてNISA60歳時:5600万円=1億400万円

このシミュレーションから分かったことは、iDeCo(あるいは企業型DC)とつみたてNISAは「とにかく早く始めること」および「最後まで継続して拠出すること」が肝であるということです。
2つ合わせると毎月の拠出金額は5万6千円と大きな負担となりますが、最後までしっかりと拠出を完遂することで複利効果が如実に表れ、驚くほどの利益を生み出す可能性があります。

このシミュレーションは平均利回り「7.1%」で算出していますが、他の利回りでは下記のようになります。

  • 平均利回り3%の場合:60歳時点資産=3700万円
  • 平均利回り5%の場合:60歳時点資産=6100万円
  • 平均利回り9%の場合:60歳時点資産=1億7400万円

いかに複利の威力が驚異的かが分かる試算結果です。

自分のケースに置き換えてみる

今回は新卒のケースで試算してみましたが、年齢が何歳であろうと、iDeCo(あるいは企業型DC)やつみたてNISAなどの積み立て運用をするに越したことはないと思います。実際に自分自身のケースでシミュレーションしてみて、何となくの将来見込み額が分かるだけでも、自分が今からとるべき具体的な行動が見えてくると思うのです。

なお、確定拠出年金やつみたてNISAは、元本保証および利回り保証のいずれもなく、元本割れが生じるリスクがあります。

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